オーストラリアではナチュラルワインがものすごく人気が出てきています。
近年では、絶大な人気を誇る Lucy Margaux(ルーシーマルゴー)、Jauma(ヤウマ)などのカリスマ生産者の他にも、ナチュラルワインの生産者の数も増えており、ナチュラルワインを好きな人にとっては嬉しいかぎりです。
筆者の住んでいるアデレード近くの Adelaide Hills(アデレードヒルズ) の Basket Range に多くのナチュラルワインの生産者がいますので、South Australia州(サウス・オーストラリア)を本拠地にしているナチュラルワインのご紹介が多くはなりますが、日本ではなかなか入手困難はワインもご紹介していますので、ぜひご参考ください。
ナチュラルワインの定義
オーストラリアに限らずですが、ナチュラルワインの定義は「なにをもって自然(ナチュラル)とするのか?」は厳密に言って決まっていません。
ただし、生産者の特徴として、オーストラリアでナチュラルワインと呼ばれるものには一定の共通点があります。
・野生酵母による自然発酵
・濾過、清澄をしない
・Minimal intervention (ミニマルインターベンション・ 人の手は最小限しか加えない)
・No Sulphur(亜硫酸塩など酸化防腐剤の無添加、または瓶詰時に必要最低限の添加)
バイオダイナミック / ビオディナミ との違い
バイオダイナミックとは、一言で言えば、オーガニックによる農法の一つです。土壌に影響を与える合成肥料や農薬は使用されず、自然のシステムの中での農法になります。バイオダイナミック農業の基礎は土壌の健康につきますが、月の満ち欠けなど地球全体に及ぼす様々な影響の観点から、星図より栽培のルーティンが決められており、そのルールに沿った栽培方法です。また、堆肥となる専用の肥料は決められています。
昔は、肥料自体を用意することが困難で、その全てを適応している栽培農家が本当にいるかどうかは微妙な点もあったのですが、現時点で、バイオダイナミック/ビオディナミ 専用の肥料も売られています。
バイオダイナミック / ビオディナミ とは、ブドウの栽培、農法の一つなので、そのブドウを使用して作られたワインが必ずしも自然派(ナチュラル)ワインになるとは言えません。